2011年6月14日火曜日

安曇野

二週間で計1500キロ程移動してきました。
作り手のソメリエとしてはかなりの旅。
車内からの写真なので落ち着きませんが、此の時期雪の残る北アルプスを望む安曇野です。
朝ドラで「おひさま」ってやっていますが
あの戦争の時期も、この1000年に一度という大震災の後も、
お山は変わらず神々しいかぎりです。
私は此の地に生まれ18まですごしました。


車窓から見続けていると、田んぼも畑も虫食い状態で
放置され草ぼうぼうのところが多くて哀しいかぎりです。
ソメリエの山の工房脇の畑にもしばらく行けてません。
かなりの「ぼうぼう」になっているのではと恐怖感。
四つ足だけでなく鳥も虫も若い芽と葉を食べ尽くしますからね.画面ではよくわかりませんがイノシシ除けのメッシュ柵を
100メートル張り巡らせてあります。
でも猿にはそれでは駄目。
ゆらゆらネットを垂らしてあります。
でもさらに細かい網をかけないと鳥には駄目ですし・・・・。
新しいさわやかな色の辻が花です。
前の柄。

ブログを書くのには多大な電力を必要といたしますので
節電のため相変わらず更新を控えに控えているソメリエでした。

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2011年5月19日木曜日

Melting

I'm melting, MELTING!

相変わらず節電のため(泣く泣く)ブログの更新を月一回程度に
自粛しまくっているソメリエです。

ある小説家がこの度の地震についての所感を求められて「十年待ってくれ」と言ったとかの話しを読みましたが、
何を呑気な、と思われるのが浮き世でしょうが、1000年か2000年に一度のことを論じるなんて、たかだか100年も生きられない我々の能力を超えてしまっています故、正しい対処なのでしょう。

3.11からこの方、様々な思いが去来いたしましたが、
不謹慎な思いも交えつつちょっとだけ御披瀝をと思いまして。

「メルトダウン」・・・・
高校のとき、英語を好きになるには、好きな英語の曲の歌詞を200曲覚えてみな、と言われたのですが、今に至る迄、その一割にも足しておりませぬ。故に英語は永遠に宿題のままでして。 また艶っぽい話もアプローチとしては良いぞということで、その手も渉猟したのですが、そこで覚えたのが「I'm melting」という一言でした。 このたびの原発事故にあたって
この一節が繰り返し脳裏を飛び交い、辟易いたしました。
そんな人はどのくらいいられるのでしょうかね。

あとこんなことも。

仮設住宅をいついつ迄に作るとか、避難生活をいつまで続けるのかというニュースの折に、何の規制も無かったり材料も好きにしていいとなれば、皆すぐにでも自分の「家」を作り始めるのではないか。フィリピンやリオデジャネイロのスラムなどはそんな感じで増殖していったではないか。大工仕事大好き人間のソメリエはきっとそうするでしょう。
そしてああだこうだ言っている間に、かの秀吉なら一夜とは言わずもごくごく短期にやっつけてしまっているのではないかいな・・・・なんてことを。

うかつなことは申せませんが、何が何でも作らねばとなれば、
昼夜突貫で必ずやごくごく短期間に作り上げられるでしょう。
太平洋戦争中に日本人が死にものぐるいで作り上げた数々のものを思えば、まだまだ直接の被害者以外は死にものぐるいではないのでしょう。
このことが昨今のわたくしの畏れであります。
恐らく普通に生きていって、何世代経ってもこれだけの巨大な
惨事にあうことはないだろうに、今まさにその直近に暮らしているのに何事もなかったかのように自分に日常が繰り返されて
いけてるのが驚異です。

思えば、例えば「沖縄」での戦場の惨劇をどれほど後世に伝えようとしても、時の過ぎ去るままに風化の一途で、一体あの巨大な犠牲は何だったのかと言われてしまいます。
繰り返される「悲劇」ということ。今回その事の残酷さに触れたような気がいたします。

沖縄での戦いを担った「大田実」中将の本土に向けた最後の電文がありますね。
沖縄県民斯ク戦ヘリ。県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」というもの。

御高配はあったのでしょうか、今迄無かったとしたら、この先あるのでしょうか。
戦争にしろ天災にしろ、国家は個人保証の責はないそうですが、西欧流の「法」はいざ知らず、ごくごく特殊な自然環境の
この「日の本の国」はなにか特別であっていいではありますまいか。特定の被害者が利益を得るというようなケチな話ではありません。 「自然と共生」なんて生ぬるい言葉で隠されてはいますが、自然に翻弄され続けて生きる「無常」の国、日本の民人の我が身の切実な話しなのです。
諸外国から、整然と被災状況に対していて、不法行為も見られなくて奇跡的だなんてお間抜けなコメントがあるようですが、
まるでイルカに向かって泳ぎがお上手ですねと言っているようなもの、あの状況で最善の事をしているに過ぎません、恐らくあれしかできないでしょう。どんどん自分の「すみか」を作っていくなんて芸当はもう現代日本人には出来なくなっているのでしょう。

わたくし達は何をしていったらいいのか。

ソメリエがあと30年生かさせてもらうとして、ほぼ確実にやってくるだろうあと二つ程の地震。今回体験した震度6弱を上回る実害への備えと、それ以上に、「畏れ」がボケてしまった脳天に、何がしかの「謙虚」を取り戻せるようにと・・・。

そんなあんなこんなを仕事しながら思う毎日です。


最近の作業の合間のほっと一息です、
カラパイアというチョーおすすめのブログがあります。
例えばこんな動物達が山の様に埋もれています。
「浮き世」を忘れて時の彼方に飛んでいってしまいますので
是非どうぞ。
色々好みはあるでしょうが、ソメリエはポータルから「動画」で「動物」「昆虫」ものを眺めるのが「お気に入り」です。


さて付け足しのように本業からワンショットを



地震雲というのがあるそうですが、
関連あるのかないのか3.11の少し前に見たのと同じ様なのを
5.15に見ましたがどんなものでしょうか。
トカゲと蛾の死骸を蟻達がずっーーと運んでいました。
相変わらず月も出て来ます、「1Q84」のようにふたつではなくて、ちゃんとひとつだけ。

こうなってみるとあの世界は今の雰囲気にも拮抗していけてるような気もします。

やはり山仕事だと月のある期間はほっとします。
昔日のひとびとが、どこぞへと通いたくなる気持ちがわかります。


思いっきり長くなってしまいました、節電 節電。


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2011年4月30日土曜日

染色行脚


安曇野の地から仰ぎ見る北アルプスの面々です。
主役は常念岳です。
年初来の展示会ツアーが漸く一区切りして、現在は次のピーク
に向けて準備の日々を送っております。

この間群馬で震度6を初体験し、以後激動の毎日ですが
一度グロッキーになっただけで、持ち前の燃費の良さで駆け抜けております。

そして、「節電のため」ブログの更新をお休みさせていただいております・・・・。そう言い放っておけばよろしいでしょうか。
それぞれの立場、稼ぎの現実がありますから(かの都知事のように)一介の庶民としてはうかつなことは申せませんが、それにしてもずうっーーーと続いて来た「間抜け」なこと、これを契機にとは言いませんがなんとかしてしまいたいもの。

常にお湯を湧かしておく電気ポット、24時間風呂、帰宅時に寒いからとか暑いからとかで付けっぱなしにしておく空調、窓を開けたままの冷暖房、自動販売機に深夜のコンビニ、etc、etc。ipv6とかで全ての家電がインターネットで繋がって、なんて(全否定する訳じゃありませんが)余計なお世話というもの。
産業は新しい需要喚起のためにいろいろ煽り立てるでしょうが
もはやいらないものはいらないんです!

街角の小さなATMもそんなとばっちりを受けて随分休止状態ですが、開いているところは長蛇の列。雨の中いつ来るか分からない順番を待って乳母車でたたずむ親子が不憫でした。
杓子定規に決定して現実を悲惨な有様にしてしまって・・・。

なにか切実感の乏しいコメント等聞かされますと目眩がしますよね。

さて手抜きですが、この間のあれこれを写真で報告させていただきます。

オーロラの振り袖です
シナ布に染めた正倉院模様
貝の柄を白地に浮き立たせて


吹き寄せ模様にウサギが遊ぶ姿のバージョン2

ウサギのコンサート
「受け狙い」の熱気球達
某大学の染色科で「友禅染め」について講義させていただきました。

ではまた。


節電のためブログの更新を・・・・・・というソメリエ
でした。


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2011年3月19日土曜日

淡々と

「暑さ寒さも彼岸迄」と言いますが、昨夏は10月になってもまだ暑く、今年はもう4月になろうとしているのに真冬のような
寒さです。何事か天変地異の前触れか、地球温暖化の兆しかなんてかまびすしいですが、なんのことはありません、人間ひとりの90年くらいの人生尺度で考えるからそんな右往左往になるわけで、実際は今は間氷期で次の氷河期に向かって時が動いているだけで・・・。ばたばた騒ぎ立てるのは控えたいです、淡々とやれることをやって行きましょう。

早く咲いてくれたらいいのにと、シンプルな桜の帯を染めました。特に今年はそんな思いが強いです。


地震翌日の浅間山です、群馬にいて震度6というのを初めて
体験しました。何事もなかったかのように綺麗なお姿を見せていました。
取りあえず今はこれだけ。


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2011年1月6日木曜日

ナンバウサギ

2011
今年もさらに跳ね回ります。
ご期待ください。

わたくしソメリエは20代前半を所謂「小劇場」演劇というものに費やしてしまった!!のですが、その功罪はさておき、その時の「同志」の一人、現在は某大学で美術史を教える「キナコ」教授からの貴重な指摘が賀状となって届きました。
ちょっと失礼して転載させていただきます。

なんと日本のウサギさんは「ナンバ歩き」しているのです。
翻ってあちらのラビットさんは手と足は逆。
まったく今迄これっぽっちも気づきませなんだ。
ナンバ」に関しては陸上の末續慎吾選手で一躍有名になりましたね。今は亡き武智鉄二氏のナンバの話を聞いたときの衝撃はわたくし、未だに去っておりません。
このような「ヘンなこと」がこの日本という国にはあるのだと・・・。


さて本業ですが、例によって辻が花の帯をいくつか。



冬のたたずまいの桧原村のアトリエです。
柚子を収穫いたしました。
人手がないので放置されているような状況。
「桃栗三年柿八年、柚子のバカヤロ十八年」と申しますように
結実に大変な年月がかかるのにもったいないことです。
桑畑からの転作として40年だそうです。


刃物のような寒さ。
あの間抜けな暑さはどこへやら。
まるで鯉か鰹がいたぶられているような感じの気候です。


さて仕事で群馬県は桐生にとんぼ返りで行ってきました。
人間活動が止んだ地球は見事なきれいさです。
富士が見えるとはおどろきでしたよ。

さて最後に身もふたもないようなお話ですが、
「宝くじ」がいかに当たらないかを、実証するソフトがありましたので、「夢」をぶちこわすようですが、ご紹介いたします。
「アタリ」はそれよりさらに低い確率なのです。
皆さんトライしてみて下さい。
ソメリエは一億五千万円、すなわち50万枚の大人買いを三回しましたけれど、一回二等賞の一億円が当たっただけでした。
めでたしめでたし。

実現出来る「夢」へ向かって、今年も走って行きたいと存じます。
新年早々ごった煮で失礼いたしました。
よろしくお願いいたします。


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