2009年9月25日金曜日

天網恢々疎にして漏らさず・そしてGreed

暑さ寒さも彼岸まで、なんて半年に一回は知った様な口ぶりで言い続けていますが今年はお彼岸を越えてもまだ「暑気」が感じられます。
特に西の方の方々、おつかれさまです。

さて今回ですが、老子様のお言葉。
天の網は大まかではたしてこんな下々のことまで掬いとっていてくれてるんだろうか、と思いきやあにはからんや。
かいつまんで言いますと、「お天道様は見てござる」ってなことでしょうか
。しかし此の夏はそのお天道様が大変不十分で、野菜達の幼少期に曇りばかりで結局シーズンが終わろうとしている今になっても取り返しがつかなかったと言う有様でした。擬人化はいい加減にしないといけないのですが、やはり身につまされます。成長すべきときにしないと、後々の復活はむずかしいと。

春先は制作に忙しくて、毎年種まきが遅れてしまいます。
特に2008は京都個展、2009は新宿への工房移転もありまして・・・・。
だからそんなこんなで我が「放置農業」はケア不足でかわいそうなのですが、それにしても今年はつらかったです。
プロの方達も四苦八苦なので値段も高かったわけですね。

少し前の朝日新聞に最近農業に就く若者が増えて来て、行政も支援しだしているなんて記事がありまして読み進むと、興味はあるものの現実は厳しくて
結局あるところでは17人来たけれど夏を終えて残った人はいないとか、その最後の数行を読まなければなんだか農業の未来に日が差す様なレイアウトで
ぶったまげてしまいましたよ。相変わらずこういうアプローチは下らなすぎて目眩がします。自然を相手のことはソメリエのつたない経験からしても
三年に一回はがつーんとしょげかえるようなことばかりです。
喜びも代え難いものがありますが、うまく行かないことの方が多いです。
一週間種まきが遅れると収穫がひと月遅れたり、全滅したりということは日常茶飯事だと言います。それでもやり続ける人がやれば良いのです。
甘い言葉はいらないでしょう。
野菜系の雑誌も続々登場してブームの感があります。
そしてアナリシストと言う方達が、アメリカに習って土地の集約化、共同化とか企業形態・経営への変換を促していますが、それがベターなところはそうすれば良いでしょうが、基本的に日本の風土には向いてないでしょう。

多分、都会の会社務めを投げ打ってまで新しい生き方にかけようと言う方には余り「効率」を重要視する農業は筋違いでしょう。
まもなく農製品自由化はやってくるでしょうが、知恵を絞って収穫から一日、二日以内で食べられるもの、というようなような対応をしていくしかないのではないかと。

お天道様は見てござる、です。

エコ、それの産業化のなかで例えば排出権の取引なんてやりだしてますが
こいつは儲かると思ったらまたまたハイエナのようにやってくる物達
がいますね。オバマサンが非難したGreed・強欲。

そういえば社保庁の問題ですでにもらった退職金やボーナスを返還した職員やOBの方達がかなりの割合でいたと知り、当たり前だとは言えなかなかノンGreedなお話だとノー天気に思ったのですが、本当のところどうなのでしょう。どの程度の強制だったのでしょうか。

いずれにしろ天網恢々疎にして漏らさずであります。
宗教のない日本では世間体とお天道様を案配するしかないのでしょう。

では殆ど失敗だった今シーズンの野菜達の最後の姿をいくつか。

オクラ
手前の曲がったようなのは固くて筋張ってとても歯が立ちませんよ。
擬人化ばかりすると嫌われるので触れませんけど。
シシトウ
ニガウリ(ゴーヤ) 結果したのが凄く少なかった
やはり無駄咲きが多かったズッキーニの花
元気がないのですぐ虫がつき「病」もはびこる
テントウ虫のサンバ、なんて言っている場合でない!
なすび  細し!!
瓢箪の花  きゅうりは全滅したのに紛れ込んでいたこいつが
何本も凄い勢いで成長して・・・・
一面こんな有様に。 食べられない!!
おつきあい、ありがとうございました。
ではまた。
仕事は勿論してますのでこちらもどうぞ。


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2009年9月12日土曜日

すべての女性がのぞむこと


お月見を前にして不思議なお話をちょっと。

前回書いた「中学生のための哲学「超」入門」に登場した「ガウェインの結婚」というまことに狐につままれたようなお話が、金岡新さんという高校の先生が個人的にやっていられる「世界史講義録」という大変素晴らしいサイトの第一回目の授業に登場します。生徒達に自己紹介をかねてこの「アーサー王物語」の中のひとつのお話を話すのですが、これがすっとこちらの胸の中に落ちる話ではなく、なにか煙に巻かれた様な気持ちになるのです。
こんなお話が700年以上前に書かれていたなんて・・・。

「すべての女性がのぞむこと」

こんな謎解きのことなのですが、どうぞ頭の中がすっきりしなくても大丈夫、という方はおそるおそる覗いてみてくださいな。

あらゆる人が昔々から、「パートナーを選ぶ自由」「職業を選ぶ自由」をもっとも切望してきたとされてました。そして気がつけばいつの間にやら
それは何となく叶ってしまったかのようですが、しかし人間は欲張り、もっともっとの思いが心の病を生み出し続けているかもしれません。

「何のために勉強するの?」
「人生を選択する上でより自由である為に」

此の年になって「何のために勉強するか」って聞かれたらもちろん「勉強自体がたのしいから」ですが、それにしても「自由」に勉強できるありがたさ
は何物にも代え難いものの、こんなに「進歩」したはずの文明社会がこんなにも息苦しいのは何なのでしょうね。


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