2014年12月21日日曜日

iPad・iMac


中国人の偉大なアーティスト蔡國強の「Falling Back to Earth」という展覧会が今年オーストラリア・クィーンズランドのGOMA現代美術館で開かれたという。
上の写真がその作品のひとつらしいが、わたくしは不覚にもこれがCGかなにかの手助けで作られた「絵画的」作品かと思ってしまった。あまりの規模ゆえ、とても実作品とは考えられなかったのです。
ところがこれは、彼のほかの作品同様まぎれもない「リアル」だったわけです。

砂漠の地に爆薬の連なりで「万里の長城」を表したり、火薬による炸裂を焼き物の作品としたり、はたまた北京オリンピックのアートディレクターとして物議をかもしたりと話題には事欠かない人ですが、この作品には笑いが止まりません。
もしやとは脳裏を掠めてはいたのですが、ふふふ。


さて今年暮れ、ソメリエ成瀬は我慢に我慢を重ねて買い換えを控えていたiPadをついに初代から最新のAir2ってやつにしたのでした。衝撃のデビューから4年半、使い倒したというかんじでしたが、何せもう能力不足でカクカクという風になっていましたのでご苦労様、無事退役と相成りました。
しかし新しいのは何もかもいいのですが、二倍以上の重さの初代のボディは見捨てるのが残念でたまりません。なんとユニボディというアルミの分厚い板からの削り出しで、必要以上とも言える美しさを醸し出していたのでした。
小生もそうなように、皆傷を恐れて服を着せて使うわけですが、何とももったいない。いつも眺めて触っていたいような見事さでした。

ほかのアップル製品もそうなように、これらは台湾の鴻海(ホンハイ)という巨大企業が中国本土で展開する驚天動地の工場で生み出しているものだといいます。
一台何百万という(実は日本製富士通ファナックの)削り出しロボットを、何千台も並べた工場での仕業。あれやこれや暴露本的なのがありますからこちらなどで、読まれるといいかも。アップルの身の毛もよだつ恐ろしさがわかります。
もうすでに日本のメーカーの太刀打ちできるところではなくなってしまっています。 洗濯機のハイアールでもレノボのパソコンでも、何か過剰でとんでもなく変なのも出してきていますが、それもこれも本体が回っているからでしょう。

蔡國強さんの「超過剰」な作品群も、そんな中国のエネルギーの発露なのでしょう。小賢しく受けとめてしまった自分を恥じています。
彼の国はほっておくとじわじわと膨張しようとする性癖なようですから、現実的な対応はしていかねばならぬものの、われら縮こまった現代日本人としても、なにか「立つ瀬」を見いださねばと、そんなふうに思う年の瀬なのでした。

ついでに勢いにまかせてひとつだけ愚痴を。
今年何年も使ってきたコピー機が昇天して、ついに三代目の導入となってしまったのですが、キャノンのMF7350Nというやつがもう怒りがこみ上げるくらい「しょぼい」。いろいろ無駄な機能満載なのですが、普通の事務機としてだけなら
まぁ許せるのでしょうがともかくなんというか、か細くて情けない。
いままでの二台にはあった、400%や800%の拡大や25%の縮小もないし、反転とか鏡像とかもなくなってしまっているし・・・。スイッチの位置やら、操作感やら不満だらけ。良くなっている点はひとつとしてありません。
当たり前だと思って確かめなかった自分も悪いのですが。
ことし一番の後悔。
この製品に関わるいろいろな人には申し訳ないのですが、これでは「戦えない」のではと思います。
もうやめますが、かつて至れり尽くせりだった「日本製」の良さが消えていっているものが多くなっているのではないかと思います。

われらの仕事にしても、多くの職方さんたちがいよいよ70代後半に突入し、
おそらくこの五年以内には深刻な事が起こってくるかと。
わかってはいたのですが、ほんとにいよいよということ。

それもこれもあって長野県の「奥地」にその対策のひとつを求めて行ってまいりました。途中休憩の諏訪湖はもう冬モードに。


今年もお世話になりました。
来年もいよいよさらなる憎まれ口を叩きつつ、より一層の「走り」をと考えます。
そして年明けには、2008年製のiMacもヨボヨボなのでいよいよ27インチ4kにしてしまうという暴挙にでて、またもや林檎の軍門に下る予定であります。



ホームページです。
http://silkgallery.org


こちら引っ越してあたらしく始めました。


よろしかったら、please click

ついでにこちらも、please click