2017年12月6日水曜日

姉が色づいて参りました


 12月になってやっと心の底から晴れ晴れと言っていいような天候が巡ってきましたが、
今年は誠に異常、下界が晴天の予報でもお山は霧時雨の真っ只中というような日々が夏以降続きました。

お山の野生児の柿も葉っぱが落ちて姿を見せています。

木偏をちょっと間違えたために大変なことになっているお話がありました。

「前略、姉が色づいて参りまして、ちょうど食べごろかと存じます。
近々いらっしゃって旬の香りを味わっていただけたらとお手紙差し上げました。」・・・・





水洗いした布を外で干す、ということも躊躇することばかりでした。
下の写真のような日々でした。




 しかしサルどもは相変わらず押し寄せてきて、ソメリエ苦心の防御柵を改良した、ブラブラネットを張り巡らせたのにも、きっと集団で(力を合わせて)ぶら下がって破壊したのでしょう。見事に侵入され、蕪類を痛めつけ、弄び、食べ散らかしてありました。

物理的な防禦には限界があるのは身に沁みたので、最近聞いた最強の手立てを本気で!!講じてみるしかないかと、半ばやけっぱち気味に思うのでした。
それは、彼らと仲良くなって言いくるめて説得する、というものでした。

わたくしにはこの技は高度すぎると思うのですが、昨晩聞いた方法はびっくり仰天のものでした。
蕪以上に美味なものを飽きれるくらい大量に継続的にふるまうというゴージャスなやり方だというのですが・・・。







ではまた。
ごきげんよう。



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2017年10月31日火曜日

回転ドアは、順番に

夏の間に「蟻」さんとなって作ってきた作品が次々とお嫁入りしていきました。
二つ目の台風が去ってようやく青空が登場しましたが、東京はついに一回もギラギラの夏空がやって来ず、いきなりの冬モード。
四季ではなく二季になってきている近年。





さて、旅先で(普段はまだ作業している時間帯の金曜22時ゾーンの)NHKドラマで、穂村弘、東直子の恋愛問答歌集のような「回転ドアは、順番に」の一節が登場しているのに遭遇してしまいました。そのあまりの官能的妖しさに多くの人が書店に殺到して、ただでさえ少ない本が買えない状態になってしまったようです。文庫本が何千円になったり、増刷が何ヶ月先だとか。(言い方大袈裟です。しかし何千人かはそんな有様)
10年も前に出た地味な本のいきなりのブレーク。
ちょっと俵万智の「サラダ」騒ぎの時のよう。
穂村さんのは一冊しか読んでなくて、これは初見。不明を恥じます。

ソメリエが一番反応してしまったのは、
「ひまわりに擬態して一晩あなたを待つ」云々というところ。

何日か経ちますが、未だにクラクラしています。
きっと自分の作品として「昇華」しなくては、と魔法にかけられたのでした。

株価が30年ぶりかの高騰とか、トランプが北鮮をいてこますとかで、しっかりしなくてはあかんのですが、なんともノーテンキな染色工房です。

浮世離れついでに、アメリカの砂漠の中の出来事を。






本日は10月の末日。
いつものように大量の請求書が郵便受けの中に。
それはそれでありがたいことなんでしょうけど、そういうのはいらんから、たまには「舞踏会」の招待でも来んかなぁ、と。
まぁほんとに来てしまったら青ざめて困惑必死ですけれど・・・・

こんな優雅な「キモノパーティ」をいつかできますことを。
そして数十年前以来という危機的なヨーロッパで、このような優雅な集まりが浅はかな標的になどならぬよう。


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2017年9月24日日曜日

滝のような染め方


滝暈し染めは真冬の三ヶ月くらいはできません。マイナス10度近くにもなることがあるので、昼間と雖もちっとも乾かないから、そのまま夜になると染め液が乗ったままの生地が凍ってしまいます。  そして地上が無風に近くとも、13メートル上空は結構なジェットストリームだったりして風を孕み凧のように暴れ制御できなくなることすらありました。
特に100センチの広幅は凶暴です。 強烈な濃度のブルーベタベタ状態のエイリアンのような物体が暴れるのです。ソメリエの体も顔もぐちゃぐちゃでまるで青鬼のよう。
誰にも見られる恐れもないからいいようなものですが。
夕鶴の世界です。
わたしの染めている姿は決して、決して覗かないでくださいね。



さて秋の展示会ツアーもたけなわ。
いくつかお嫁入りしてくれたコーディネートを紹介させていただきます。
しょうざんの小紋に当方の名古屋帯を素敵に合わせて下さったり、
振袖用の三重仮紐を使った「魔法のような」細帯の結び方は相変わらず大人気。
新作の「月とクリムト」織り柄小紋も気に入っていただきました。








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2017年8月10日木曜日

森本喜久男さん


パンダの赤ちゃんは順調に育っているようです。
でも人間に比べて極端に子育てが下手で、双子で産んで片方育てばいいくらいとの話にはびっくりさせられてしまいます。野生の熊でも中々大人になるのは難しいらしく、そう思うと概ね何とかなって行く我々人間はまぁ「マシ」なのかと・・・。
実はシルクギャラリーの「パンダ柄帯」に赤ちゃんを加えてしまいました。
今月末の展示会でお披露目いたします。

工房のある東京都西多摩郡檜原村でも、ツキノワグマの目撃情報が防災無線から時々流れますが、わたくしは鹿、熊には出会っていません。


 台風5号にはやきもきさせられましたが、ふっと雲の切れ間から月が。
山の暮らしをすると、夜の闇に月がある時はホントにホッとします。
その昔、「通って」行くときの心細さを思うと、月のない日は避けていたのではないかなとすら思えてしまいます。



 さて、「暈し染め」をするときの必須アイテム、噴霧器ですが、ついにパッキン交換や細かな部品修理では立ち行かなくなってしまいました。33年間使い倒してご苦労様ということで、泣く泣く買い替えることに。(写真手前が先輩、奥の綺麗なのが2代目)。倉又産業という東京のメーカーの製品です。現在主力製品はLEDライトなんかになっていますが。
なぜ33年を覚えているかと申しますと、ちょうど長男がこの世に出てくる少し前に、厳しい経済情勢の中手に入れたのでよく覚えているのです。 容器の金属部分に微小な穴や腐食が生じて、圧力をかけても密封状態が維持できなくなったのですが、値段も形状もほとんど変わらず。 
何と優秀な「味方」でしょう! この変化のなさに驚嘆してしまいます。

昨今の家電や携帯、パソコンなどあるいは衣食住あらゆる面で、購買を促すため頻繁にモデルチェンジと称して必要もない機能やデザインの変更で目眩しをさせ、愚かな資源の浪費をし続ける我々。
さ来年あたりにはこの噴霧器にもIoTとやらで人工知能と通信が組み込まれるのでしょうか。ソメリエはちゃんと染めをしているか、皆さんにバレバレに。

この手の「道具」の素晴らしさには感銘感激しかありません。
ドイツや北欧のもの、DIYにおけるアメリカのものにも素晴らしいものがいっぱい。

これが民生品ですから、軍用品となったらその精度たるや、恐ろしい領域でしょうね。
使用目的を考えると暗澹たるものがありますが。
そしてその軍用メーカーは実戦でテストしたくなるのが性ですから。

嫌味ですが敢えて申しますと、こういうものを中国製で(例によってネットで探して)、3分の1以下の価格で手に入れると、またまた驚嘆の世界が垣間見れます。
どう考えても金属でなくてはいかんだろうという部品がプラスチックだったりして、1,2回使用するとあの世行き。ホントに可笑しすぎてひっくり返りますよ。
(そのプラスチックも多分小麦粉でも混ぜて増量しているんではないかいな、というような粗悪な品質で) 購買時だけそれらしきカタチのもの。

もういたしませんけれど、3000円以下のミシンとか、300円の懐中電灯とか、キャリーバッグとか、ソーラーセンサーライトとかetcetc。
懐中電灯がホントに必要な時は、結構非常時ですから焦りますよね。
ああまた引っかかった、とか・・・・。

さてカンボジアで「絹の織物」の世界を何十年にわたって展開してきた、京友禅出身の「森本喜久男」さんが膀胱癌で7月3日に亡くなられました。70歳。

8月20日22時59分まで、毎日放送制作の紹介番組「情熱大陸」が無料で視聴できます。
何とすばらしきインターネットの仕組みか。
あと亡くなる半月前の最後の講演もyoutubeで見られます。よろしかったら。


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2017年7月2日日曜日

象のタイク

 梅雨空の合間に少しだけ夕焼けが。

下は先月と同じアングル。 栗の木が順調に葉っぱを増やしてます。
毎週のように山籠りをして「染め」に勤しんでますが、湿度が高くて苦労します。
山から降りてくると、浮世の騒音、臭い、色の氾濫に辟易します。
日本の各地が落ち着いて大人びた生活の環境になるまでには、あと何百年か必要かもしれませんね、些か大げさな話ですが。

恐ろしい映像と話に出会ってしまった。
ネットはこういうことがあるから。
今の子供たちは様々な「ショック」に耐えていかなければならないのだと、今更ながら気の毒に思う。
「ソメリエ」も小学校、中学と色々な衝撃に出会って来たが、今どきはそんな程度ではない。大人でも耐えられそうもないことが溢れている。
ペットショップのことや、毛皮のことなんて少し想像力を巡らせばわかりそうなものを、今まであまり考えもしなかった自らの不明を恥じます。

子供の頃、サーカスとか縁日の見世物小屋とかが嫌いでした。というより怖くて仕方なかった。 還暦過ぎて初めて知りました。
サーカスの動物たちは、水族館のアシカやイルカと違って、恐怖支配で「芸」をさせられているのだと。
どうしても違和感が拭えなかったのはそういう所以だったからなのかと、今思うのですが、心痛みます。




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2017年5月18日木曜日

東京キモノショー 終了




 ありがとうございました。
工房を九日間空けたので、こなさなければいけないことが押し寄せて来て居て。

取り敢えず、心よりの御礼を申し上げます。


山籠りも繰り返さねば。
天候の不順が辛い。







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2017年3月27日月曜日

東京キモノショー

 花想容の中野光太郎さん、2年の眠りから覚めていよいよ三井ホールでのイベントに突入します。当シルクギャラリーも「ディープブルー」の瀑布を創出すべく制作に邁進しております。
100センチ以上の幅のシルク生地を6メートルの長さに使って10テーマを展開します。

上は東京都の西のはずれ、西多摩郡檜原村にあるシルクギャラリー西多摩工房での
「滝暈し」染めの光景です。
近年、猿とイノシシが激増し、特に猿軍団はソメリエが作業していても、周囲を我が物顔で飛び回っています。雨樋をおもちゃ代わりにして壊したり、野菜を引っこ抜いて荒らし回るので、今に見ていなさい、お灸をすえなくてはと思ってます。
 最大135センチ幅の生地ですので、道具や、「蒸し」「水洗い」と言った染めの仕組みを改良しなくてはいけません。
色々な課題が山積みですが、一つ一つクリアして進んでいます。何せ全て自前でやらなくてはなりませぬ故。

東京キモノショー、逐次ご案内していきます。
フェイスブックページもあります。
https://m.facebook.com/tokyokimonoshow/







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