2014年8月27日水曜日

滝ぼかし


漸く夏の終わりが見えてきました。
山の工房は昼間暑い事は暑いのですが、 例年のような凶暴な熱気の太陽光にさらされてという日はほとんどなく、どよんとしたミストの中に入り込んでしまったような高湿度の夏でした。
西日本の猛烈な雨続きの夏よりはましだったのでしょうが気分的にはすかっとせず。
そんな中新たな取り組みに。

13メートルの着物の生地を縦方向にまるで流れる滝のように染めてみたいというのは長年の願望でしたが、何しろ一度にそんなことをやれるような施設はないし、部分的に染めては乾かしということの繰り返しで今まで制作してきました。

この夏、還暦を迎えたのを契機に、といいますか適当なこじつけにして一気にこの長年のプロジェクトを実現してしまいました。
山の工房の「御神木」の助けを借りて、15メートルの高さのところからつり下げて染める装置を作ってしまったのです。何日か籠ってどうにか(文字通り)立ち上げたのですが、いろいろアクシデントの嵐で往生しました。
フクシマ原発の冷却話もなかなかうまくいかないようで、喧々諤々が続いてますが、なぁにそんなことは現場では当たり前、すんなりうまくいくと思う方がマツガイ。
普段はこれっぽっちも感じていない冷徹な「物理の法則」に逆らった事など何一つ出来はしません。 こういったことは昔は年寄りの知恵とかで徐々に徐々に身に付けていったものですが、ITどっぷりの現代ではついつい分からなくなってしまって行ってます。これからも試行錯誤の日々です。

吹き抜けの15メートルを確保できる屋内施設があればいいのですが、そんな贅沢は夢のまた夢。現状これでがんばるしかありませぬ。
感じられぬ位の微風でも、鯉のぼりのように舞ってしまいなかなか染めに往生。

でも長年の夢に少し近づきました。多分日本でここだけ、ということは世界でも・・・・。



今回も暑気払いに写真をひとつ。クリックしてみて下さい。
お間抜けなのをもうひとつ



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2014年8月7日木曜日

雀の帯



 お暑うございます。
山の工房で染めたり、作業していたりすると目眩がして気を失ないそうになる位の「本モノ」の夏が来てしまいました。
思えば、夏の到来がうれしかったのは遥か時の彼方のこと。
稲垣足穂の「麦藁帽子と、半ズボンの太股が触れ合う感触」の「絶望的夏休み」
の世界。・・・・、前にも書いたか。

夏の子のソメリエは絶望的な「還暦」というのを迎えてしまいました。
取りあえずのあと10年、そして其の先の光り輝くもう10年。

その辺まではいくはずです。
其のつもりで、この暑さの中、新たな染めの装置を作っています。

多分日本初、てことは世界初かも。
暑さの中、白日夢と共に歩いていってます。

ちょっと前に作った、あまり暑苦しくなさそうな「雀」の帯をご紹介します。

そして先月に続いて「ようつべ(YouTube)」から

不思議な子猫たち

江ノ島水族館

ではまた、ごきげんよう。




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