2014年1月13日月曜日

フクシマ もうじき三年


 誠に遅ればせながら、新年おめでとうございます。
年末年始も制作は途切れず、展示会もひとつ行って今日に至りました。
仕事もあって二年ぶりに京都に行きました。
着物の世界は縮小が止まらず3000億まで30年間下がり続けたのが去年少しだけ下げ止まって3100億になったとか。回転寿司業界だけで4000億ということですから
この数字の意味する所はよくわかりません。
相変わらず、作る人、流通で扱う人、お店の人が明るい雰囲気で着物に接していらっしゃるかはこころもとないですが、ともかくわたしどもはひたすらひたすら
作り続けるだけです。

しかし「きもの」、そして「日本の文化」はいいねぇ、なんてノーテンキに言っているだけではまるで駄目。

お茶の水女子大名誉教授の数学者藤原正彦さんは辛口エッセイで有名ですが、
「絶対に正しいが無意味な言葉」について書かれていました。
例えば、「戦争は嫌い、ともかく平和が大事」とか「原発絶対反対」とか
「自然保護第一、地球温暖化反対」とかですね。

皆さんテレビを見なくってきていますよね、わたしの周りでも顕著です。
バラエティは言うに及ばず、ともかく今言ったような軽い言葉が溢れていて、
大人の鑑賞に堪えず、きっと若いひとでも同じように感じていられるでしょう。

わたくしも「馬齢」を重ねてついに60歳、年男でございます。
昔の日本男児に比べたら、恥ずかしいほど「チャラチャラ」していると思います。 しかしここらでちょっと若ものに煙たがられるくらい言いにくいことを
言っていけるようになれたらと思います。そんな風に自分にプレッシャーをかけてみようかと思います。


トップ写真は昨年の個展で発表した「フクシマ10連作」のひとつ
「フクシマ・豊穣の海」という題名の110センチX170センチの染額作品です。
10作作りましたが、続けて「次回」に向けてひとつひとつ作って行けたらと思います。
わたしにできることは(その「意味」はともあれ)そのくらいのことに過ぎないと
思いますゆえ。
二条城の(家康様のお部屋の) 襖絵でございます。
平安神宮の大鳥居。

それでは今年も疾走と申しますか暴走して行きます故、
どうかお見守り下さいますよう。




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